イルミネーションと撮影におすすめのカメラとレンズ5選!撮り方のコツは?
イルミネーションを撮影する際は、一眼レフカメラがおすすめです。一眼レフカメラなら、イルミネーションを明るく鮮やかに撮れるだけではなく、個性的で美しい写真を撮影できます。イルミネーションを撮るのに最適なカメラやレンズをご紹介します。
寒い季節を彩るイルミネーション。最近では、観光地はもちろん、街中でも、工夫を凝らした美しく楽しいイルミネーションが見られるようになりましたね。
しかし、スマートフォンのカメラで撮影しても光がきれいに写らない、暗くてぼんやりとしか写らない、そんな体験をした方もいるのではないでしょうか。イルミネーションを見たときの感動そのままに写真に残したいものですが、スマホカメラでは難しいでしょう。
イルミネーションの写真を思い出としてきれいに残すには、レンズが交換できる一眼レフカメラがおすすめです。明るく鮮明なだけではなく、玉ボケ、長時間露光、多重露光機能など、多彩なテクニックも活用すれば、特別な1枚が撮影できます。
今回は、イルミネーション撮影に適したカメラやレンズの性能について解説し、イルミネーション撮影の際におすすめのモデルをご紹介します。イルミネーションを美しく撮影するだけではなく、オリジナリティ溢れる写真を撮るコツも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
イルミネーション撮影に必要なもの
年末から年始にかけて、街中や観光スポットなど、さまざまな場所でイルミネーションの撮影が楽しめます。「この季節ならではの特別な写真をきれいに撮影したい!」そんな方のために、必須となる基本のアイテムをご紹介します。
レンズが交換できるカメラ
デジタルカメラやスマートフォンのカメラでも、イルミネーションの撮影はできます。しかし実際に撮影してみると、思ったとおりに撮影できずにがっかりすることも多いでしょう。
イルミネーションの美しさを表現するには、デジタル一眼レフやミラーレス一眼レフがおすすめです。カメラ本体の性能の高さはもちろんのこと、イルミネーション撮影に適したレンズを使用できるところが大きな強みです。
デジタル一眼レフやミラーレス一眼レフのなかでも夜景を撮るのに適している、高感度に優れたカメラがおすすめです。軽量なものなら持ち歩く際にも負担が軽く、さまざまな角度から撮影しやすいのが特徴です。
レンズについては、手ブレ補正機能がある機種や、明るさやボケ具合、撮影の幅が広い機種を選ぶとよいでしょう。
三脚
イルミネーション撮影では、光の粒をきれいに撮影するために手ブレを防ぐことが大切です。そのため、撮影する場所にもよりますが、三脚を持っていくとよいでしょう。場所によっては使用禁止とされている場合もあるので、事前に確認してください。
イルミネーション撮影の際は、以下の三脚がおすすめです。
・トラベル三脚
小さく折りたためる三脚。持ち運びしやすいことから、旅行や登山の撮影に使用されることが多い。
・ポケット三脚
テーブルや机に置いたり、手に持ったりして使用する三脚。小型なので、荷物を増やしたくない際におすすめ。また、三脚不可のスポットでも手持ちであれば使用できる。
カメラとレンズの選び方
イルミネーション撮影には、具体的にはどのようなカメラやレンズが適しているのでしょうか。カメラ、レンズ、それぞれの選び方のポイントを解説します。
カメラの選び方
イルミネーションを撮影する際におすすめなのは、暗い場所でも明るく美しい写真を撮影できるカメラです。性能としては高感度耐性が影響します。
高感度耐性は、常用ISO感度の値によってわかります。これは、暗い場所でも明るく撮影するために、カメラ内で光を大きくすることでシャッタースピードをアップさせる性能のことです。
常用ISOが25,600を超えると、高感度撮影においても画像内のノイズを低減し、明るい写真が撮影できます。基本的には、古い機種よりも新しい機種のほうが優れた高感度耐性を備えています。
しかし、上位モデルであればそれだけ高感度耐性というわけではありません。プロフェッショナルな現場での使用を想定されていない機種では、高感度耐性に関しては上位モデルとほかのモデルとの差がないこともあります。
レンズの選び方
イルミネーションを撮影するのにおすすめのレンズは、明るいレンズです。具体的に、以下のようなポイントで選びましょう。
・開放絞り値(F値)が小さいこと
レンズには、絞り羽根と呼ばれる何枚かの金属開が円の形になって組み込まれ、それが開閉することで、レンズに入る光の量をコントロールしています。開放絞り値(F値)とは、絞り羽根が一番大きく開いたときの値をさします。
開放絞り値が小さいほど光を多く取り込めるので、明るいレンズといえます。開放絞り値は、F1.2といった形で機種名にも表示されています。目安として、F2.8以下のレンズは明るいといえるでしょう。
・レンズの直径が大きいこと
レンズそのものが大きければ、より多くの光を取り込めるので明るいレンズといえます。レンズの直径が大きいレンズは大口径レンズと呼ばれています。
ひとつの焦点しかもたない単焦点レンズは、F値が小さく、明るいレンズが多数あります。
カメラとレンズのおすすめ5選
思いどおりにイルミネーションを撮影するには、カメラとレンズ選びが大切です。ワンダーワンズがおすすめする、イルミネーション撮影に適した主要メーカーのカメラとレンズをご紹介します。
SONY α7S III ボディ ミラーレス一眼カメラ ILCE-7SM3 + SONY FE 16-35mm F2.8 GM II SEL1635GM2
SONY α7S III ボディ ミラーレス一眼カメラ ILCE-7SM3
SONYのαシリーズの高感度モデルであるα7Sシリーズの3代目にあたるα7S IIIは、高感度撮影で優れた性能を発揮します。暗い場所、夜間での撮影の際でも明るく被写体を写し、多彩な表現が可能です。
優れたデータ処理能力から、動画撮影に適したモデルでもあります。5.5段分のボディ内手ブレ補正機能を搭載しているので、手持ちで撮影した際も安心です。USB Type-C端子での給電が可能なので、長時間の撮影にも対応できます。
αシリーズとして初めてである液晶モニターは、バリアングルタイプの横開き背面。横に向いたり、上に向いたり、自在に可動します。自撮りもしやすく、地面すれすれの位置から迫力ある動画や写真を撮影するなど、さまざまなシーンで活用できるモデルです。
レンズマウント | Eマウント |
記録メディア | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード (UHS-I/II対応)、SDXCメモリーカード (UHS-I/II対応)、CFexpress Type Aカード |
画素数 | 約1290万画素(総画素) 約1210万画素(有効画素) |
連続撮影速度 | Hi+時: 最高約10コマ/秒、Hi時: 最高約8コマ/秒、Mid時: 最高約6コマ/秒 、Lo時: 最高約3コマ/秒 |
撮影可能枚数 | ファインダー使用時:510枚 液晶モニター使用時:600枚 |
サイズ | 約128.9x96.9x80.8 mm 約128.9 x 96.9 x 69.7mm (グリップからモニターまで) |
重さ | 約699g(バッテリー、メモリーカードを含む) 約614g(本体のみ) |
SONY FE 16-35mm F2.8 GM II SEL1635GM2
大幅な小型化と軽量化を実現したSONYの広角ズームレンズです。従来のモデルよりも20%も軽量化されているので、素早く思ったとおりに撮影できます。スナップやポートレートだけではなく、風景や夜景、動画などで、さまざまな表現が可能です。
ズームの幅が16mmから35mmと、非常に幅広く、建物や広大な自然の風景など遠近感を表現したい時は、とくに力を発揮します。レンズ最前面にはフッ素コーティングが施されていて、雨が降ってきてしまった解き、うっかり指紋がついてしまったときにも安心です。
最短撮影距離 | 0.22m |
手ブレ補正 | ボディ側対応 |
マウント | α Eマウント系 |
サイズ | 87.8x111.5 mm |
重さ | 547 g |
EOS R6 + Canon RF15-35mm F2.8 L IS USM
EOS R6
注目すべき特長は、常用最高ISO感度が102,400という点です。非常に高感度、低ノイズのモデルのため、暗い中でも明るく、美しく被写体を撮影できます。従来モデルと比較して、この点は非常に優れています。
また、新たにボディ内手ブレ補正機構を搭載しており、低速シャッタースピードでの撮影でもブレることなく撮影可能です。
画質低下の要因を補正して、解像度を向上させるデジタルレンズオプティマイザを搭載。後処理で補正するのではなく、大容量・高速通信により、撮影しながらカメラ内での処理が可能なので、標準設定にされています。
レンズマウント | キヤノンRFマウント |
記録メディア | SDカード SDHCカード SDXCカード |
画素数 | 約2140万画素(総画素) 約2010万画素(有効画素) |
連続撮影速度 | 電子シャッター時:最高約20コマ/秒 電子先幕・メカシャッター時:最高約12コマ/秒 |
撮影可能枚数 | ファインダー使用時:250枚 液晶モニター使用時:360枚 |
サイズ | 138.4x97.5x88.4 mm |
重さ | 約680g(バッテリー、メモリーカードを含む) 約598g(本体のみ) |
Canon RF15-35mm F2.8 L IS USM
ズーム全域が15~35mmという広さでありながら、開放F値が2.8と夜景に適したレンズです。特殊コーティングや諸収差を高度に補正することにより、ズーム全域で高画質を実現しています。
従来のモデルでは搭載されていなかった手ブレ補正機構が搭載されているのが、夜景やイルミネーション撮影するうえでは大きなポイントです。最大5段分の補正効果があるため、シャッタースピードが遅い場合でもブレを防げます。
最短撮影距離 | 0.28m |
手ブレ補正 | あり |
マウント | キヤノンRFマウント系 |
サイズ | 88.5x126.8 mm |
重さ | 840 g |
Nikon Z5 + NIKON NIKKOR Z 17-28mm F/2.8 Zマウント 広角ズームレンズ
Nikon Z5
フルサイズ一眼カメラでありながら本体のみなら約590gと軽量で、サイズも小さく扱いやすいモデルです。一眼カメラ用の大きなバッグがなくても持ち運べるので、旅行でも活躍するでしょう。
画像処理エンジンとセンサーがともに優れているため、高感度撮影に適しており、暗い場所でも被写体を明るく撮影できます。ボディ内手ブレ補正機構を搭載しており、夜間であってもブレることなく撮影可能です。
静止画、動画ともに使用できるクイックシャープを採用。ポートレートを選択することで目元をくっきりとさせたり、描写を柔らかく、シャープにしたり、思いどおりの表現が簡単な調整で可能となりました。
レンズマウント | ニコンZマウント |
記録メディア | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード(SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカードはUHS-II規格に対応) |
画素数 | 2493万画素(総画素) 2432万画素(有効画素) |
連続撮影速度 | 高速連続撮影:約4.5コマ/秒 |
撮影可能枚数 | ファインダー使用時:390枚 液晶モニター使用時:470枚 |
サイズ | 134x100.5x69.5 mm |
重さ | 約675g(バッテリー、メモリーカードを含む) 約590g(本体のみ) |
NIKON NIKKOR Z 17-28mm F/2.8 Zマウント 広角ズームレンズ
約450gと軽量で小型なレンズです。旅行先でも街を歩きながらでも、パッと撮影できます。
開放F値は2.8のため明るく、夜景の撮影にむいています。自然なボケ味を表現可能で、奥にあるイルミネーションをボカすといったこともできます。最短撮影距離は0.19mm。被写体を大きく写したダイナミックな表現も可能です。
優れたレスポンスのSTMを採用しており、動いている被写体でもピントが合わせやすく動画撮影にも適しています。
最短撮影距離 | 0.19m(焦点距離17mm)、0.23m(焦点距離20mm)、0.26m(焦点距離24mm)、0.26m(焦点距離28mm) |
手ブレ補正 | ─ |
マウント | ニコンZマウント系 |
サイズ | 75x101 mm |
重さ | 約450 g |
D750 + NIKON AF-S NIKKOR 14-24mm F/2.8G ED
D750
フルサイズ一眼レフカメラとしては本体のみで750gと軽量であるため、携帯しやすいモデルです。ボディにはシーリングが施されているため、急な悪天候の場合でも安心です。
暗い場所での撮影に定評があり、ISO感度は12,800です。グリップも握りやすいので、その点でも扱いやすいモデルといえます。
レンズマウント | ニコンFマウント |
記録メディア | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード(SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカードはUHS-I規格に対応) |
画素数 | 2493万画素(総画素) 2432万画素(有効画素) |
連続撮影速度 | CH:約6.5コマ/秒 |
撮影可能枚数 | ファインダー使用時:1230枚 |
サイズ | 140.5x113x78 mm |
重さ | 約840g(バッテリーおよびSDメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く) 約750g(本体のみ) |
NIKON AF-S NIKKOR 14-24mm F/2.8G ED
NIKONの大口径ズームレンズです。開放F値は2.8で、暗い場所であっても、被写体を明るく撮影できます。単焦点さえも凌駕する光学性能があり、極めて明るい画が撮れます。
光の反射を抑えるナノクリスタルコートを採用しており、ゴーストやフレアを防ぎやすく鮮明な写真を撮影できます。
最短撮影距離 | 0.28m(焦点距離18-24mm位置) |
手ブレ補正 | ─ |
マウント | ニコンFマウント系 |
サイズ | 約98×131.5mm(先端よりバヨネット基準面まで) |
重さ | 約1000g |
CANON EOS 5D MarkIV ボディ + CANON EF 16-35mm F2.8L II USM
CANON EOS 5D MarkIV ボディ
3,170万画素(総画素)、3,040万画素(有効画素)と高画質を実現したモデルです。フルサイズCMOSセンサーを搭載し、きめ細かい、ダイナミックな写真を撮影できます。質の高い写真を撮りたい方にはおすすめの機種です。
高感度性能の面でも、常用ISO感度100~32,000と優れており、暗い場所で動きの速い被写体でも撮影できます。
オートライティングオプティマイザ機能を搭載。撮影した写真が暗く写ってしまった際は自動で明るさを調整してくれます。そのため、撮影後、調整作業しなくても、ある程度満足できる仕上がりが期待できます。
レンズマウント | キヤノンEFマウント |
記録メディア | CFカード(タイプl準拠 UDMAモード7対応)、SD/SDHC/SDXCメモリーカード(Class 10以上) |
画素数 | 約3,040万画素 |
連続撮影速度 | 最高約7コマ/秒 |
撮影可能枚数 | ファインダー撮影:約900枚 ライブビュー撮影:約300枚(LP-E6N使用時 CIPA規格準拠) |
サイズ | 150.7x116.4x75.9 mm |
重さ | 約890g(バッテリー、メモリーカードを含む)/約800g(本体のみ) |
CANON EF 16-35mm F2.8L II USM
開放F値は2.8で、暗い場所であっても撮影しやすいレンズです。ボケ味をいかした表現も自在で、個性的な写真を撮りたい方にも適しています。
遠近感を強調する撮影の際にも力を発揮するレンズです。光角レンズのため、ダイナミックな写真の撮影にも活躍します。
また、防塵・防滴構造もしっかりしているので、悪天候の際や野外などのハードな環境での撮影も安心です。
最短撮影距離 | 0.28m |
手ブレ補正 | ─ |
マウント | キャノンEFマウント系 |
サイズ | 88.5x111.6 mm |
重さ | 635 g |
一眼レフカメラとスマホカメラの違い
手軽に持ち歩けて特別な準備をしなくてもよく、知識がなくてもパッと撮影できるスマホカメラは非常に便利で、最近では性能もよくなっています。
しかし、写真のクオリティを求める人のなかでは、一眼レフカメラは変わらぬ人気があります。一眼レフカメラとスマホカメラを比較するために、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
一眼レフカメラ
スマホカメラに慣れている方には、ハードルが高いように感じられる一眼レフカメラ。そのメリットとデメリットを解説します。
メリット
一眼レフカメラにはさまざまなメリットがあります。
・細部まできれいな画質
一眼レフカメラは、センサーサイズが大きいのが特徴です。そのため、レンズから取り込める光が多く、>明るい場所でも暗い場所でも、細部まできれいな写真が撮影できます。
拡大した場合でも画像が荒くならず、鮮明な写真になります。画質のクオリティにこだわりたい方は、一眼レフカメラがおすすめといえます。
・明暗差が大きい表現が可能
一眼レフカメラのイメージセンサーとは、画像を生成するためのもので、これにより一度に取り込める光の量が異なります。最も大きいイメージセンサーは、フルサイズセンサーと呼ばれています。
フルサイズセンサーを搭載した機種の場合、同じ写真のなかでも明るい部分と暗い部分の差が大きくなり、鮮やかな写真が撮影可能です。とくに夜景は暗い部分も多いため、大きなポイントといえるでしょう。
・暗い場所でも被写体を明るく撮れる
一眼レフカメラは、高感度耐性を示す数値であるISO感度の数値が高く、暗い場所でもシャッタースピードを維持したまま撮影できます。周囲が暗い場所でも被写体を明るく鮮明に撮りたい場合は、一眼カメラがおすすめです。
・レンズを交換して、さまざまな表現が可能
デジタルカメラやスマホカメラと違い、一眼レフカメラはレンズを変えられます。レンズには、望遠レンズ、広角レンズなどがあり、それぞれの得意分野があります。
そのため、どのような写真を撮影したいかによってレンズを変えて楽しめます。個性的な写真を撮ってみたいと考える方にもおすすめといえます。
・画質のよい望遠撮影が可能
一眼レフカメラの場合、望遠レンズを使えば、遠くにある被写体を鮮明に撮影できます。その点は、圧倒的に有利といえるでしょう。
スマホカメラやデジタルカメラでも遠くの被写体を撮影できますが、小さいものを無理やり引き伸ばすだけです。そのため、どうしても画像が荒くなるので、画質には大きな差があります。
デメリット
一眼レフカメラのデメリットは以下のとおりです。
・重くて大きい
一眼レフカメラの小型化、軽量化が進んでおり、かさばらないモデルも増えてきました。しかし、スマホカメラのようにポケットや小さなバッグには入りません。写真を撮影するとき以外には邪魔になってしまい、重いので持ち歩くのも負担です。
・現像の必要がある
一眼レフカメラは、そのときの光景を忠実に写すため、美しい画像に仕上げるには後から色味を調整しなくてはいけません。そのため、撮ってすぐにSNSにアップするというわけにはいかない場合があります。
しかし、一眼レフカメラのなかには、スマホカメラのように撮ってすぐにフィルター効果を得られる便利なモデルもあります。カメラで撮ってすぐにSNSにあげたい方は、そうしたモデルを選びましょう。
・記録メディアの空き量に気をつける必要がある
一眼レフカメラはSDカードなどの記録メディアに画像を保存します。そのため、シャッターを押し続けるとすぐにいっぱいになってしまい、いらない画像を削除したり、スマホに転送したりといった作業が必要になります。
スマホカメラ
一眼レフカメラより手軽ですが、及ばない点も多いスマホカメラ。そのメリットとデメリットを解説します。
メリット
スマホカメラのメリットについてひとつずつ解説します。
・抜群の携帯性
スマホカメラの最大のメリットは、いつでもどこでも持っていける携帯性です。一眼レフカメラも小型化、軽量化は図られていますが、スマホカメラと比べるとその点では勝負にはなりません。メモ代わりの撮影や、SNS投稿にもスマホカメラは最適です。
また、カメラ以外にさまざまな性能があり、スマホがあればほとんどのことが事足りるというメリットがあります。
・手間なくすぐに撮影できる
その場に一眼レフカメラがあったとしても、カメラを取り出してレンズをつけて撮影するまでの手間があります。その点スマホカメラなら、撮影したいと思ったときにすぐに撮影できます。
・加工しなくてもきれいに仕上がる
スマホ選びの際、カメラ機能を重視して選ぶ方も多いため、特別な加工をしなくても撮ってそのままできれいに仕上がるスマホカメラが増えています。また、加工の機能に関しても、知識がなくても簡単にできるようになっています。
・写真をすぐにシェアできる
画像フォルダーに撮った写真は保存されるため、LINEやメールやSNSなどを通じてすぐに写真をシェアできます。
その場で面白かったことや楽しかったことを、遠くにいる人にもすぐに伝えられます。一方カメラの場合は、スマホやパソコンにデータを送るなど、ひと手間必要です。
デメリット
スマホカメラのデメリットは以下のとおりです。
・レンズが限定されている
一眼レフカメラの場合、レンズを交換してさまざまな写真を撮影できます。しかし、基本的にはスマホカメラに内蔵されているレンズはひとつです。新しいiPhoneでは、複数のレンズを備えていますが、それでも一眼レフカメラに比べると限定されています。
・個性的な表現は難しい
前記したとおりレンズが限定されるため、可能な表現が限られています。十分な高感度性能がないことから、暗い場所での撮影は難しく、ボケの表現も十分とはいえません。
また、スマホカメラのレンズは小型であるため、遠くの被写体を撮影する望遠撮影は苦手です。動物や乗り物などの撮影では物足りなさを感じるでしょう。
イルミネーション撮影のカメラ設定のコツ
イルミネーションを撮影する際は、事前にカメラを設定しておくのがおすすめです。どのように設定すべきか解説します。
シャッタースピード
シャッターを切るスピードであるシャッタースピードは、写真の明るさやブレやすさに影響します。暗い場所だとより光を取り込むためにシャッタースピードは遅くなりますが、その場合、写真はブレやすくなります。
手ブレ補正機構を搭載したカメラを使用する場合、シャッタースピードと補正効果を合わせるようにしましょう。三脚を使用できれば、シャッタースピードを気にする必要はありません。
絞り値(F値)
絞り値(F値)とは、レンズから入る光の量を表す数値です。一眼レフカメラにはレンズの内部に絞り羽根があり、それを開閉することによって、光の量を調整しています。
全体にピントを合わせたいのか、一部分にピントを合わせて背景はボケさせたいのかによって、絞り値(F値)を変更します。
ISO感度
ISO感度を上げれば暗い中でも被写体を明るく撮影できますが、ISO感度が上がれば上がるほど、ノイズによって画質がザラザラしてしまいます。
ただし高感度性能の高い場合は、ISO感度が高くてもノイズが少なくすむため、画質はよくなります。そのため、高感度性能をみながら調節しましょう。
露出補正
露出補正とは、レンズが取り込む光の量のことをさし、シャッタースピード、絞り値(F値)、ISO感度の3つの要素で決まります。イルミネーションの場合、露出補正が必要なことはほとんどありません。露出補正により、暗くしたり、明るくしたりできます。
ホワイトバランス
イルミネーションの光源の多くは、LEDによる透明感のある青い光なので、ホワイトバランスの設定が重要です。ホワイトバランスを電球に設定することで、電球の青がより鮮やかになります。
イルミネーション撮影のコツ
一眼レフカメラを使って、イルミネーションをきれいに撮影するためのテクニックを紹介します。
手ブレ補正機能を活用する
夜景の撮影ではシャッタースピードが遅くなるため、手ブレがしやすい傾向があります。開放F値に近い数値にして撮影すれば光を取り込みやすく、シャッタースピードが早くできますが、手ブレ補正機能があったほうがよりきれいに撮影しやすいのが特徴です。
連写機能を活用する
手ブレが気になる場合は、一度シャッターを押せば複数枚写真が撮れる連写機能を活用するのもおすすめです。初めのほうの写真がブレていても、連写したなかにはブレはなくきれいに撮影できたものもあるので、そのなかからお気に入りの1枚を選んでください。
フィルター機能を活用する
そのままでも十分イルミネーションは幻想的ですが、さらにもっとキラキラさせてみたいという場合におすすめなのがレンズフィルター機能です。撮影した写真にソフト、色調変化、減光など、さまざまな効果を与えられます。
レンズフィルターとは、レンズの前に取り付けるフィルターのことで、以下の2種類の役割があります。
・レンズを水滴や傷から保護する
・写真に特殊な効果をプラスする
後者のフィルターレンズのなかで、イルミネーション撮影の際におすすめなのが、クロスフィルターとソフトフィルターです。クロスフィルターの場合、色とりどりの星のような十字の光をちりばめることや、絵のような大きな幻想的な十字架の光を写すことも可能です。
ソフトフィルターは、ひとつひとつの光を大きく見せます。夢の中にいるような柔らかい雰囲気になります。クロスフィルターとソフトフィルターを合わせて使うのもおすすめです。
ズームを使用せず撮る
三脚を使ったり、手ぶれ補正があったりする場合は、ズームを使って問題はありませんが、手持ちで手ぶれ補正がない場合は、できる限りズームがつかないほうよいでしょう。なぜなら、望遠すればするほど、手ブレしやすいからです。
被写体を大きく写したい場合は、単焦点レンズを使い、被写体に寄って撮影したほうがよいでしょう。ただし、被写体に近づきすぎてしまうと影が写ってしまうこともあるので、気をつけてください。
さまざまなアングルから撮る
たとえば、ツリーならツリー全体を撮影するだけではなく、そこに飾られているオーナメントを中心に撮ったり、キラキラしているツリーを仰ぎ見るように下から撮影したりと、さまざまなアングルから撮影してみましょう。
ひとつひとつの小さな被写体に注目し、違う角度から見ると、個性的で面白い写真が撮影可能です。初めは全体を撮影してみるのもよいですが、注目すべき箇所はたくさんあるので丁寧に探してみましょう。
多重露光機能を活用する
オリジナリティのある、よりアートな雰囲気のイルミネーション写真を撮りたい場合におすすめなのは、多重露光機能を活用したテクニックです。多重露光とは、2枚以上の写真を重ねる撮影方法のことをさします。
写真は重ねる枚数が多いほど明るくなり、イルミネーションの場合、キラキラ感が増します。1枚だけとはまったく違う写真に仕上がることもあり、思ってもみないような表現ができるのも魅力です。
どのような写真を重ねたらいいのか迷いますが、ベースとなる写真に雰囲気が違う写真を重ねたり、プラスしたりするとよいでしょう。人のシルエットにイルミネーションの光を重ねるというのもおすすめです。
難しいテクニックが必要なように思いますが、多重露光機能が搭載されたカメラであれば、簡単にさまざまな写真を制作できます。
長時間露光を試す
長時間露光とは、取り込める光の量の少ない夜景の撮影に適しています。シャッタースピードを遅く設定することで、動きのあるものの軌跡が写真に写る手法です。たとえば、夜の車道を撮影すれば、車のヘッドライトの光が線となります。
光を美しく撮影できるだけではなく、シャッタースピードが遅くなるので、IOS感度を低く設定して高画質の写真が撮影できることもメリットです。また、長時間露光を使って通行人をぼやけさせ、目立たないようにすることも可能です。
三脚が必要となる場合が多いので、場所によっては撮影が難しいこともあります。
玉ボケを意識する
玉ボケとは、光を大きくボカして、幻想的な雰囲気を表現する技術です。多重露光機能でも玉ボケの写真を重ねることがあります。
玉ボケは、イルミネーションだけではなく、ポートレートや草花の背景など、さまざまなシーンで使いたいテクニックです。イルミネーションの撮影は玉ボケの練習にも適しているので、よい機会としてマスターしましょう。
玉ボケは望遠レンズか、ズームレンズの最も望遠の側で撮影します。ピントはなるべく手前にすると、画面の奥が大きくボケるので、きれいな玉ボケがつくれます。
高画質な玉ボケ写真を撮りたい場合は、絞り値(F値)の低い単焦点レンズを使って撮影するのがおすすめです。
マジックアワーを狙う
「空に魔法がかかる」とも言われているマジックアワーは、日の出の直前か、日の入りの直後の薄明りのわずかな時間のことをさし、そのときだけ空が鮮やかに色づきます。
色は大きくわけて2色あり、オレンジや赤、ときには金色に輝いて見えるゴールデンアワーと、紫と濃い青のブルーアワーです。ゴールデンアワーは日の出後、日没前の40分後くらいまで、ブルーアワーは夜明け前や日没後の40分くらいが目安といわれています。
限られた時間なので撮影は容易ではありませんが、鮮やかな空をバッグにイルミネーションを撮影すると、絵本の風景のような美しい写真が撮影できます。
まとめ
基本的に、イルミネーションは暗い場所での撮影となるため、ハードルが高いと感じている方も少なくないでしょう。しかし、限られた時期にしか楽しめませんので、ぜひ挑戦してください。
また、イルミネーションは高感度性能に優れた一眼レフカメラの機能の本領が発揮される被写体でもあります。太陽の光があるときにはない苦労がありますが、その分、カメラの性能に慣れるためのよいチャンスといえます。
イルミネーションの撮影のコツでご紹介した玉ボケ、長時間露光、多重露光機能は、試してみたくてもなかなか機会がないということもあるでしょう。イルミネーション撮影には適した機能なので、シーズンを逃さずに試してみてください。
今回は、カメラとレンズ各々5商品を紹介しましたが、ワンダーワンズでは、ほかにも優れた性能のカメラやレンズのレンタルが可能です。最短で3泊4日なので、カメラやレンズの機能をしっかりと試しながら無駄なくレンタルできます。
これからカメラやレンズを購入したい方のお試しにもおすすめです。地域によってお届け日の目安が異なりますので、ご確認のうえ、お申し付けください。